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内臓脂肪面積測定

2009年5月18日


 内臓脂肪とは、腹腔というスペースにある脂肪のことです。私たちの胃や腸の周りには、黄色い脂肪がブドウの房のようにぶら下がっています。これらは胃腸で吸収した栄養の最も直接的な貯蔵庫といえますが、最近、この内臓脂肪に栄養貯蔵以外のユニークな働きがあることが明らかにされてきました。たとえば、中性脂肪を増やす物質を肝臓へ送ったり、血圧や血糖値をあげるシグナルを全身へ送る働きです。同じ脂肪でも皮下脂肪にはその働きは乏しいので不思議です。
 メタボリックシンドローム基準は、この内臓脂肪蓄積こそ高血圧や脂質異常症などの病気の主原因であるという考えで作成されました。内臓脂肪の間接指標として腹囲があるわけですが、特に女性では皮下脂肪が多いために腹囲が内臓脂肪をうまく反映しないことが指摘されています。可能ならCTによる内臓脂肪面積撮影が推奨されているのはこのようなわけです。
 当院ドックではCTでの内臓脂肪測定をオプション検査に取り入れ、例年1000名以上の方に利用して頂いています。腹囲は基準値を超えたけれど、実測してみると内臓脂肪はそれほどでもなかったとか、予想通り内臓脂肪オーバーだったけれど実際にプリントアウトした画像を目にするとドキッとするという感想を頂きます。当院放射線科ではCT撮影時の放射線量を少なくする工夫もしております、どうぞご利用ください。

公立学校共済組合北陸中央病院 
内科医長:大家理恵



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