令和7年度スタートのご挨拶
更新日: 2025年4月1日
令和7年度スタートのご挨拶
北陸地方では、今年の冬は例年より降雪が多く、比較的低温の日も多かった事が影響し、桜の開花宣言が例年より少し遅めの4月早々にずれ込みました。東京では3/24に開花宣言が出されており、北陸との気候の差を感じています。今冬は確かに雪が多かったのですが、38豪雪や56豪雪を知っている身としては、今冬の積雪くらいでは大した事はないなあと感じています。しかし、それらの豪雪を知らない人達が多くなっており、結局は自分が歳をとった事を実感させられています。
令和6年度は、何と言っても諸物価高騰のために、国民の生活が大変に苦しくなったと感じさせられた1年でした。少数与党の石破政権もあとどれだけ持つのか?と言われていますが、誰が後任の首相になっても同じではないかとややあきらめの気持ちにもなっています。一方、海外ではロシア・ウクライナ戦争が3年を超える長期化となり、米国のトランプ大統領の介入により停戦への方向性が見出せるのか? また中東地域でのイスラエル・ハマス間の軍事紛争も一時停戦が果たしてどうなって行くのか? いずれにせよ、なかなか気分が晴れることがありません。一旦、4万円を超えた日本の平均株価も、トランプ大統領の言動に振り回されて下がる事が多く、現在は3万8千円前後となっています。自分としては日本の景気がもっと上向きになって欲しいと願っているのですが、トランプ劇場の影響が強くて、不安が募るばかりです。そして、今年の7月の参議院議員選挙は果たしてどうなるのか? まじめに納税をしているサラリーマンの身としては、最近の政局への怒りをこの選挙にぶっつけたいという気分になっています。
さて新年度に入り、北陸中央病院にも各部署にフレッシュな人材が多数入職し、新鮮な息吹を感じています。去る人があれば来る人もあるのが世の常であり、医務局においては、外科に13年半勤務して頂いた守屋真紀雄先生が退職されました。守屋先生には2011年10月から2024年3月までの12年半を常勤医として、2024年4月から2025年3月までの1年間を週3日勤務の非常勤医として、当院の外科全般(血管外科、呼吸器外科、消化器外科)において大いに頑張って頂き、院内のスタッフからも厚い信頼を得ていました。ご家庭の事情により退職された後は、金沢市内のクリニックに異動されますが、特に透析シャントの手術などには時々、当院に来てもらおうと思っています。長い間、本当にありがとうございました。そして守屋先生の後任人事としては、今年3月まで富山大学呼吸器外科に在籍されていた横山 稜先生をお迎えする事になりました。横山先生は医師として4年目となる新進気鋭の若手青年外科医であり、これからは北陸中央病院で色々な技術を習得して成長して行って欲しいと願っています。富山大学の外科から常勤医師を迎えるのも初めてのことであり、とても嬉しく思っています。一方、看護部においては、牧野昌美 前副看護部長が3月末日に定年を迎えられ退職されました。副看護部長として長年にわたり、当院の最大部署である看護部を指導して頂き、本当にありがとうございました。4月からは非常勤の看護師として当院に勤務されますので、まだしばらくは牧野さんのお顔が見れるので安心しました。その他には、永年勤続された石山涼子看護師も常勤を退職されましたが、4月からは非常勤の看護師として当院での勤務を継続してもらっています。
病院の経営状況につきましては、令和6年度は前年度より入院・外来・検査・手術・ドックなどの数値が全て減少し、また諸物価の高騰や厳しい診療報酬改定などがあり、経常収支もかなり落ち込みましたが、何とか9年連続の黒字経営を達成する事が出来ました。これも職員が一丸となって頑張ってくれた事、また同時に小矢部市民や公立学校共済組合員の先生方に当院をご利用して頂けた事、小矢部市内の開業医の先生方から患者さんをご紹介頂けた事、また小矢部市からは恒常的な補助金を頂けている事、などの結果であると思っており、感謝申し上げる次第です。地方の中小都市における人口減少の波は、ここ小矢部市においても確実に及んでおり、患者数の増加はなかなか望めません。従って、令和7年度はよほど頑張らないと赤字転落する危機が迫っていると考えています。大変に厳しい1年になりそうですが、今まで以上に気を引き締めて日々の診療を頑張って行き、何としてでも10年連続の黒字経営を継続させたいと思っています。
学術面では、小矢部市民に健康を啓発する目的で開催している当院主催の「小矢部市民健康フォーラム」ですが、R6年度は10/19(土)にクロスランド小矢部・セレナホールで開催しました。テーマの「医療の二刀流」について、守内薬剤部長、武藤医務局長、そして清水が講演させて頂きました。R7年度のフォーラムは来年3/7(土)にクロスランド小矢部・セレナホールでの開催を予定しています。テーマについては、決まり次第お知らせ致します。多くの小矢部市民の皆様に現地でお会いできる事を楽しみにしています。一方、ケーブルテレビでは今年度も毎月第4週目の月曜~日曜の1週間、健康サポート番組を放送する予定をしています。色々な分野の医療情報を当院スタッフや近隣病院の方が分かりやすく解説しますので、こちらも是非ご覧頂けたらと思います。
北陸新幹線が敦賀まで延伸して1年が経過し、北陸の各地に観光客が微増している様ですが、敦賀から先のルートがまだ未定であり、京都・大阪に行くのに便利とは言い切れない現状です。1日も早いルート決定を期待しています。奥能登の復興も進んでいる様ですがまだ先は長そうであり、復興に勢いづく事を切に願っています。今年度も北陸中央病院は、地域・職域の医療を守って行く所存です。患者さんにとって、訪問しやすい敷居の低い病院となれるように、職員一同頑張って行きます! 今後とも、北陸中央病院をよろしくお願い申し上げて、本稿を終わらせて頂きます。
(令和7年4月1日)