食事療法のお話
更新日: 2014年12月1日
テーマ うま味を生かした減塩で脳卒中・心筋梗塞を予防しよう!
暖かいところから、急に寒いところに行くと、血管が収縮し、血圧を上昇させてしまいます。普段から血圧が高めの人は、脳卒中や心筋梗塞の引き金になる可能性があります。
高血圧とは
血管に血液が流れる時、血管壁にかかる圧力のことです。長い間高血圧が続くと、血管のしなやかさが失われ、硬くなったり、血管の内側が狭くなり、中性脂肪やコレステロールがたまりやすくなります。
合併症
高血圧は合併症が現われるまで、数年から数十年の無症状が続くため、病気と気づかずに放置されがちです。動脈硬化症、脳卒中、心不全、腎不全などの合併症がサイレント・キラー(沈黙の殺人者)となって現われるこわい病気です。
高血圧になりやすい人
- 食塩の摂取量が多い人
- 飲酒の量が多い人
- タバコを吸う人
- 肥満の人
- ストレス、疲労、睡眠不足
わずかな自覚症状を見逃さないで!
頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、息切れ、胸の痛み、むくみ、手足のしびれなど
高血圧を予防しよう!
食事療法や運動療法を行いましょう。
「食事療法」
- 食塩を控える(1日6g未満に)
- 動物性脂肪の摂りすぎに注意
- 野菜・海藻類・きのこ類をしっかり食べる
- 牛乳・乳製品を摂る
- 適正エネルギー量
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
1日に必要なエネルギー量(kcal)=標準体重(kg)×活動量(家事、サラリーマンなどは30kcal)
「運動療法」
- 食塩を控える(1日6g未満に)
- 動物性脂肪の摂りすぎに注意
- 野菜・海藻類・きのこ類をしっかり食べる
- 牛乳・乳製品を摂る
- 適正エネルギー量
減塩のコツ
- わさび・生姜・ごま・さんしょう・レモンなど薬味を利用しましょう。
- 昆布やかつお節など天然のだしを利用しましょう。
- 味付けに牛乳や乳製品を利用しましょう。
- 野菜を両手いっぱい食べましょう。
- しょうゆやソースはかけないで、小皿にとってつけて食べましょう。
- 味噌汁は具だくさんで旨みを引き出して。
- 塩分は1点集中型で。(毎食1品は無塩食のもので。)
- 味付けは食材が柔らかくなってから行いましょう。
食塩1gの量とは・・・
調味料 | 量 | 計量スプーン(注釈1) |
塩 | 1g | 小さじ1/5 |
しょうゆ | 5ml | 小さじ1 |
減塩しょうゆ | 10ml | 小さじ2 |
甘味噌 | 20g | 大さじ1 |
淡色辛味噌 | 10g | 小さじ2 |
フレンチドレッシング | 60g | 大さじ4 |
ノンオイルドレッシング | 20g | 大さじ1 |
バター | 50g | 大さじ4 |
マヨネーズ | 40g | 大さじ2と小さじ2 |
ケチャップ | 30g | 大さじ2 |
ウスターソース | 10g | 小さじ2 |
中濃ソース | 15g | 大さじ1 |
ポン酢 | 10ml | 小さじ2 |
麺つゆ(ストレート) | 25ml | 大さじ1と小さじ2 |
麺つゆ(3倍濃縮) | 10ml | 小さじ2 |
カレールー | 1/2かけ | |
コンソメ | 1/2かけ |
注釈1:小さじ1杯5ml 大さじ1杯15ml
塩分の多い食品
食品名 | 量 | 塩分量 |
塩鮭(甘口) | 80g(1切れ) | 2.1g |
たらこ | 50g(1腹) | 2.3g |
昆布佃煮 | 10g | 0.8g |
焼きちくわ | 30g(1本) | 2.2g |
ロースハム | 10g(1枚) | 0.4g |
ウインナーソーセージ | 25g(1本) | 0.5g |
食パン6枚きり | 1枚 | 0.8g |
たくあん | 5切れ | 1.3g |
梅干し | 1個 | 2.2g |
即席ラーメン | 5.8g |
素材を活かしたクッキング
肉じゃがほんのりミルク風味
1人分のエネルギー:230kcal
塩分:0.8g
材料(2人分)
- じゃがいも 2個
- タマネギ 1/2個
- 牛肉うす切り 60g
- 絹さや(いんげん等)適量
- 牛乳 200g
- めんつゆ 大さじ1杯
- だし汁 250mL
(昆布、かつお節など)
・サラダ油 適量
〈作り方〉
(1)水に昆布を入れ一晩冷蔵庫に入れ、だしをとる。
(2)じゃがいもはひと口大に切る。
(3)玉ねぎは皮をむいて1cm幅のくし型に切る。
(4)牛肉は3cm長さに切る。
(5)絹さやを茹でる。
(6)鍋に油を温め、(3)(4)をさっと炒め合わせる。
(7)牛肉の色が変わったら(2)を加えてひと炒めし、だし汁250cc、牛乳200ccを加え、沸騰したら中火にして煮る。
(8)じゃがいもが柔らかくなったら、めんつゆを加え、煮汁が少なくなるまで5~10分ほど煮て味をしみ込ませる。
(9)最後にきぬさやを加え、ひと混ぜし、火をとめる。