生理検査
更新日: 2018年7月13日
①心電図
胸部と手足に電極を付け、心臓から発生する電気信号の伝わり方を波形化する検査です。当院では以下の心電図検査を実施しています。
・安静時12誘導心電図:安静時に検査、記録する一般的な検査です。
・3分間心電図:安静時にて3分間記録を行う検査です。不整脈を疑う方に行う検査です。
・マスター負荷心電図 :運動負荷(階段昇降)をかけて心臓の状態を調べる検査です。
・トレッドミル負荷心電図:運動負荷(ベルトコンベア上を歩行)をかけて心臓の状態を調べる検査です。
・CVR-R心電図:心拍を100拍集計して解析結果を出します。主に糖尿病の方へ行う検査です。
・ホルター心電図:胸部に電極をつけ、心電図を24時間記録する検査です。
②呼吸機能検査
肺の容量や、柔らかさなどを調べる検査です。ノーズクリップで鼻をとじ、マウスピースを口にくわえて息が漏れないように検査します。患者様の協力が必要な検査ですので一緒に頑張りましょう。当院では以下の呼吸機能検査を実施しています。
・肺機能検査(VC、FVC):主に肺活量(VC)と努力性肺活量(FVC)を測定します。換気障害の有無とパターンを評価します。
肺年齢も調べることができます。
・気道可逆性試験:喘息を調べる検査です。気管支拡張薬(気道を広げる薬)を吸入していただき、その効果をみます。
吸入前後で肺活量検査(VC、FVC)を行います。
③ABI(足関節上腕血圧比)
動脈硬化を調べる検査です。ABI値は足の動脈の詰まりの程度を表しています。両腕、両足に血圧計を巻き、手首に心電図電極、胸に心臓の音を聞くマイクをつけて検査します。
④超音波
人が聞くことを目的としない音(超音波)を使って行う検査です。体表に超音波を発信する探触子(プローブ)を押し当て、組織や臓器から反射された超音波を受信し、受信した超音波を映像化することによって生体の断面の様子を観察する事ができます。痛みを伴わず、被爆の恐れもありません。当院では以下の超音波検査を実施しています。
・腹部エコー:主に肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓を目的とした検査です。
臓器の大きさやポリープ、結石、腫瘍の有無などを観察します。
・心エコー:心臓の動きや弁の動きなどを観察します。
・甲状腺エコー:甲状腺の大きさや結節・腫瘍の有無などを観察します。
・乳腺エコー:乳腺内の結節や腫瘍の有無を観察します。
・血管エコー:主に頸動脈や下肢静脈を目的とした検査です。
動脈硬化や血栓の有無を観察します。
⑤脳波
脳の働きにともなって、発生する微弱な電気活動を頭皮上から検出、増幅し記録する検査です。頭にたくさんの電極をつけて目を閉じた状態で検査を行います。検査時間は約1時間で時間はかかりますが、痛みは伴いません。主に、てんかん、意識障害、痙攣発作などを目的として検査します。検査中は以下の賦活試験を行います。
1)開閉眼賦活試験:目を開けたり閉じたりします。
2)過呼吸賦活試験:3分間、息を大きく吸ったり吐いたりします。
3)閃光賦活試験:ストロボスコープを用いて光を点滅させます。
⑥終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)
睡眠時における無呼吸、低呼吸の状態を調べる検査です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有無を検査します。当院では以下のPSG検査を行ってします。
・簡易型ポリグラフィー検査:スクリーニングを目的とした検査で、鼻呼吸・SpO2を測定し結果を出します。
・脳波同時記録ポリグラフィー検査:鼻呼吸・SpO2に加え、睡眠時の脳波も同時に記録し結果を出します。さらに、気管音、胸部呼吸、腹部呼吸、体位情報、心電図、筋電図なども測定し結果を出します。主に、簡易型ポリグラフィー検査にて陽性と疑われた方の精密検査を目的として行います。
⑦神経伝導速度検査
手足の運動神経及び感覚神経の興奮が伝わる速度を測定する検査です。弱い電気で刺激する際に、手足がピクピクしたり痛みを感じたりします。検査時間は約1時間です。当院では主に、手根管症候群、肘部管症候群、糖尿病性神経障害などを目的とした検査を行っています。