病院長ご挨拶
更新日: 2023年4月1日
令和5年度スタートのご挨拶
東京ではすでに桜が散り始めたとの事、わが北陸地方でも例年より早い桜の満開時期が到来している様です。3年以上続いたコロナ禍もようやく下火になり、コロナ禍以前に見られたような花見での宴会もあちこちで催されており、自分的にも桜が散るまでに一度は花見に出かけて気分を盛り上げたいと思っています。5/8からは新型コロナ感染症も第5類扱いとなり、今後は世の中もwithコロナで元気を出して行こうという国の方針になっています。このホームページをご覧の皆様と共に、頑張って是非ともコロナ以前の活気ある日本を取り戻したいと切に願っている次第です。まずはマスク無しの日常に戻って、皆さんの喜びの笑顔を拝見したいものです。
令和4年度は、ロシア・ウクライナ戦争の長期化、資材価格高騰や物品不足による生産性の低下、円安に伴う物価高の嵐、電気料金の値上げなど、多くの負の出来事が続きました。その一方で日本においては、大手企業を中心に賃上げの満額回答が見られ、少しずつではありますが、日本の景気が上向いて行く期待を抱かせるニュースが散見されます。岸田政権には日本に勢いが出るように広島サミットでも頑張ってもらい、バブル崩壊後の失われた30年を取り戻して行けるきっかけになって欲しいと期待しています。
北陸中央病院では、入院患者さんへの面会制限を強化したり緩めたりを繰り返して、ご家族の皆様には大変にご不便をおかけして来ました。新型コロナ感染症の重症化率がかなり低下した現在、いつまでもゼロコロナの方針を取っているわけにいきませんので、3/20から短時間ではありますが、病棟での面会が出来るようにさせて頂きました。病棟での面会が可能になって、入院患者さんがご家族の皆様にお会いした時の笑顔を拝見しますと、当院が他の医療機関より早めに面会可能の判断を出して正解だったなあと、私もたいへん嬉しく感じました。これからも、県内の新型コロナ感染状況などを考慮に入れて、また面会制限の加減をして行く予定ですが、出来ればまた元の状態に戻したくはないと思っています。
新年度に入り北陸中央病院にも、各部署にフレッシュな人材が多数入職し、新鮮な息吹を感じています。ただし、医務局においては残念ながら、内科と外科で各1名ずつの減員のみで補充なしという、少し寂しい人事となりました。まず内科では、永年勤続して頂きました宮元 進名誉院長が退職されました。宮元先生は2006年4月から2012年3月までの6年間、私の前任の病院長として、経営の厳しい時期の当院の管理・運営を担って頂き、2012年4月に病院長職を私にバトンタッチされました。その後も11年間、内科外来で診療を続けて頂き、私には時々、示唆に富む指導をして頂きました。本当に色々とありがとうございました。2023年4月からは、小矢部市内の「ゆうゆうハウス」の施設長になられて主に介護医療に携わっておられますが、当院へは月曜日の午前中だけ診療枠を残して、少しだけですが内科外来での診療を続けて頂いています。外科においては、岡本純平Drが金沢大学外科の医局人事により、2020年4月から2023年3月までの3年間の当院での勤務を終えられました。この3年間は全て、コロナ下の巣ごもり状態という不遇な状況であり、学会なども現地開催がかなり制限された状況でしたが、その代わりに当院での診療にドップリと浸ってもらい、特に消化器外科分野において大きく成長されました。4月からは黒部市民病院に異動され、活躍されています。また事務部においては、竹田日出紀事務部長が3月末日に定年を迎えられ退職されました。4月からは金沢聖霊総合病院の事務次長として新たな第1歩を踏み出されています。事務部長の後任には小野淳一課長が部長に昇任して頑張ってくれています。その他の部署に新しく仲間入りしたコメディカルの各人につきましては、「あいの風ほくりく」4月号の自己紹介の欄に掲載していますので、ぜひご参照頂きたいと思います。
病院の経営状況につきましては、令和4年度は当院においても大小3回のコロナクラスターが発生した事で、経営に対して大きな悪影響があり、前年度よりは経常利益額が減少しましたが、何とか7年連続で経常収支の黒字を達成できました。これも職員が一丸となって見えない敵に対応した事、また同時に小矢部市民や公立学校共済組合員の先生方に当院をご利用して頂けた事、小矢部市内の開業医の先生方から多くの患者さんをご紹介頂けた事、また小矢部市からは恒常的な補助金を頂けている事、などの結果であると思っており、感謝申し上げる次第です。
学術面では、小矢部市民に健康を啓発する目的で開催している当院主催の「小矢部市民健康フォーラム」ですが、今年度も9/9(土)にクロスランド小矢部・メインホールで開催する予定です。今回は「肺癌治療の最前線を学ぼう!」というテーマで、一般講演を北陸中央病院・外科医長の守屋真紀雄先生に「肺がん薬物治療の最新の話題」という演題で、また特別講演を金沢大学呼吸器外科の松本 勲教授に「最新の呼吸器外科治療について」という演題でお願いしています。多くの小矢部市民の皆様に現地でお会いできる事を楽しみにしています。一方、ケーブルテレビでは今年度も毎月第3週目の月曜~日曜の1週間、健康サポート番組を放送しています。色々な分野の医療情報を当院スタッフや開業医の先生方が分かりやすく解説しますので、こちらも是非ご覧頂けたらと思います。
令和5年度も北陸中央病院は、地域・職域の医療を守って行く所存です。患者さんにとって、訪問しやすい敷居の低い病院となれるように、職員一同頑張って行きます! 今年度も、北陸中央病院をよろしくお願い申し上げて、本稿を終わらせて頂きます。
(令和5年4月1日)